熊本県宇城市の歯科│杉村歯科

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偏咀嚼(片噛み癖)の悪影響

人に右利き左利きがあるように、噛むという行為も同様で、噛む回数は右と左で異なり、より多く噛む側が「利きアゴ」になります。ただ、ほとんど一方でしか噛まないという場合、これを「偏咀嚼」と呼びます。咀嚼の「右・左のバランス」に注目すると、そのほとんどが無意識のうちになされていることが多いようです。原因は歯列不正で片方が噛みにくかったり、歯を喪失した後の補綴(ほてつ)処置(入れ歯やブリッジなど)をしていないためそちらで噛めなかったり、また虫歯や歯槽膿漏で痛みのある所を避けるためだったり、と原因は様々です。

偏咀嚼につながるこれらの原因は、初期のものであれば回復も早いのですが、悪化させ慢性化させれば治すのもむずかしくなります。さらに長年にわたって偏咀嚼を続けていると、脳への刺激も著しく偏位していきますから、右脳をあまり使わない人と同様に認知症になりやすくなると指摘する人もいます。

また、偏咀嚼の癖がある人は口呼吸であることも多いそうです。偏咀嚼を治してしまえば口呼吸の癖も治ることが多いと言われます。呼吸はいろいろな病に連関してしまうことからも偏咀嚼は治したいものです。治すための対策は、意識して左右で均等に噛むようにすればよいのですが、心がけだけでうまくいくとは限りません。それを習慣づける方法としてガムを噛むことを薦めています。右の奥で5回ほど噛んだら、次は左の奥で5回ほど噛みます。まずはこの噛み方を身につけます。その後、食事のときも左右の顎を均等に使って食べるようにして改善します。ちなみに右噛みは下痢になりやすく、左噛みは便秘、肥満になりやすいと言われています。また偏咀嚼側の歯がすり減り、反対側の歯は虫歯になりやすいとも! 口腔衛生とともに下顎の使い方に意識を向けましょう。

エンタプライズ発信〜メールマガジン[No.102] より引用