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夏のマスク着用による熱中症のリスクについて

久しぶりの更新です。コロナの影響でなかなか更新する気になれずにいましたが、再び感染者が増加傾向となり、第2波が心配です。そんな中で、Go To トラベル キャンペーンも始まり人の移動も増えるのでどうなるのでしょうか。

梅雨もそろそろ開け、今年も猛暑になりそうですが、今年はマスク着用という新たな問題が加わります。ユニクロや通販メーカーなどから夏用のマスクが各種発売されていますが、感染防護の点からは不織布マスクに比べてやはり問題があります。しかし、不織布マスクはやはり暑いのでこれをつけて外を歩くとやはりつらいですよね。

夏にマスクをつけることによる熱中症の危険について、また、エンタプライズ社の記事から役に立つ情報をお伝えします。

脅威を増すパンデミックによりマスクをした状態で過ごすという歴史上前例のない夏を迎えている私たちですが、マスク着用時の呼吸における温度の上昇、さらに外出自粛やリモートワークが続いたことによって、暑さに徐々に体が慣れる「暑熱順化」がまだ十分でないことから、この夏は熱中症にかかる人が増加する可能性が高いと言われています。

総務省消防庁の統計によると、2019年の夏(5-9月)には、7万1317人が熱中症で救急搬送され、うち126人が初診で死亡しました。今年の救急搬送者と死亡者がどれほどになるかは予測できませんが、底知れぬ真夏の脅威がやってくると思うとおぞましさを隠し得ません。

帝京大学医学部付属病院高度救命救急センター長で、同大学医学部救急医学講座の三宅康史教授の言を借りると、「マスクを着け続けていると、マスク内の湿度があることで喉の渇きを感じづらくなる可能性があり、ただでさえ喉の渇きのセンサーが衰えている高齢者は知らないうちに脱水が進み、熱中症となるリスクが高まります。マスクを外してはいけないという思いから、水分補給を避けてしまうことも脱水の一因になりえます」と語っています。

また気温や湿度が上がれば当然、マスクの内外面にはウイルスだけでなく細菌やカビが繁殖する可能性が高くなってきます。冬に比べると暑さや息苦しさからマスクの表面に触る回数が増えるため、ウイルスや細菌、真菌などが付着しやすくなるためです。とはいえマスク休憩も考慮すべきです。野外や換気十分の屋内では人との距離感をとりつつ、紐に手をかけ取り外しホッと息をつくのが窮地の策と言えましょう。

ともあれ、マスク着用で他人にウイルスを移すリスクを下げられるとの考えに異論はないのですが、未曽有の危機を孕んだこの夏は、マスクを着け続けることにリスクがあることも患者教育の一環としていきたいものです。

エンタプライズ発信~メールマガジン【№111】 2020. 7より