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唾液の効用

新型コロナウイルスの第3波がやってきたようですね。いつになったら落ち着くのでしょうか。忘年会シーズンといういちばんの書き入れ時を前に飲食業の方々、それに関連する職業の方々の不安ややり切れなさは、いかほどのことでしょうか。今回もエンタプライズのメルマガで為になる記事がありましたので紹介いたします。

現代人とくに若い人には唾液が少ない人がいます。日々のストレスやあまり噛まない食生活が原因と言われています。また高齢者でも加齢による咀嚼の衰えや食べる意欲の減退などで唾液は出にくくなっています。今般の新型コロナウイルス禍に鑑みると、ウイルスが唾液腺の中に棲みつくと口の中で増殖しはじめ、もし口内に悪玉菌が多い場合、ウイルスが活動しやすい環境となるだけに傍観はできません。1回3分ほどの歯磨きだけでは、口の中の汚れや食べかすは悪玉菌(歯周病菌、むし歯菌)を繁殖させ、やがて口内環境にダメージを与えます。

しかし抗菌作用・抗ウイルス作用に優れる唾液は、口の中の悪玉菌を殺し、善玉菌(主に乳酸菌)を増やすことで、歯周病、むし歯さえも予防します。良質な善玉菌を食事で取り入れるなら、乳酸菌・酵母菌・麹菌・酢酸菌・納豆菌・酪酸菌を含む食材をお勧めします。乳酸菌は腸内に長く留めておくことができないので、できるだけ毎日続けて摂取することが大切です。

それ以外では、唾液を十分出すには「ベロ回し」という方法があります。ベロ回しはとても簡単です。口内の歯ぐきの上から下に、ぐるっとベロを回します。歯ぐきの表面と裏面の両方で回しましょう。口を閉じて1回1分、数回行うだけ。唾液がじわっと出て、約1分後には、唾液が下顎の内側にたまっているのを実感できると言います。 近年の研究では、歯周病は全身疾患の原因になることがわかっています。ベロ回しは悪玉菌排除にも好適の方法ですね。

ところで、ベロには「正しい置き場所」があります。口を自然に閉じたとき、ベロの先が上の前歯のすぐ後ろの歯肉についていて、奥舌が上顎に吸盤のように張りついている状態を言います。舌の位置が悪いと口臭悪化やいびきをはじめ、口呼吸や睡眠時無呼吸症候群などを引き起こしやすくなり、歯並びにも大きな影響を与えます。たかが唾液、されど唾液、口腔内は重要なのだと痛感させられます。

エンタプライズ発信~メールマガジン【№115】 2020. 11より引用