熊本県宇城市の歯科│杉村歯科

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大人のむし歯 根面う蝕

最近は高齢者の方でも残存歯が多数ある人が増えてきました。私が開業した30年前は月に数例、総義歯を作っていましたが

最近はかなり減ってきました。その代わり、残存歯の付け根(根面)の虫歯がかなり増えてきました。

これはどういうことでしょうか。

歯の根面の象牙質は、お口の中の細菌の酸に弱く、歯の成分が溶け出しやすい部分です。そのため、露出した根面は

むし歯になりやすく、歯の噛むところ(エナメル質)が無事でも根元だけがむし歯になってしまいます。

歯周病が進行したり、力を入れすぎた歯磨きを長年続けると歯肉が下がってしまいます。

歯肉が下がって露出した根面の清掃が不十分であったり、健康上の問題などでうまく歯磨きができなくなってしうと

露出した根面がむし歯になってしまいます。これが進むと噛むところの歯(歯冠部)はピカピカなのに根元からポキリと折れてしまいます。

これはとてももったいないことですね。

 

それでは根面う蝕の予防のポイントを説明しましょう。

<ポイント1>歯肉を下げない!

根面う蝕では歯肉が下がって露出した根面がむし歯になります。ということは「歯肉を下げないこと」が一番の予防となります。

特に歯肉が下がる原因となるのが「歯周病」です。歯肉の腫れやぐらつきなどを感じる前から歯科医院にメインテナンスに通って

定期的に歯周病の検査をしてもらいましょう。

むし歯と同じように根面う蝕の予防も歯磨きが基本です。とはいえ、日常的に力を入れすぎて磨いていると、かえって歯肉を痛め

歯肉が下がる原因となります。歯肉を傷つけない、優しくていねいな磨き方を歯科医院で教えてもらいましょう。

また、フロスや歯間ブラシを日常のケアに取り入れることも効果があります。

 

<ポイント2>フッ素をもっと利用する!

高濃度(1450 ppm)のフッ素配合歯磨き剤やフッ素洗口液を利用して、フッ素が歯を補修する力をさらに強化しましょう。

フッ素配合歯磨き剤を使う時は適切な濃度のフッ素をお口の中に長時間残すため、すすぎは最低限(なるべく1回)、

水はおちょこ一杯分ほどで。

フッ素配合歯磨き剤での歯磨き後に、さらにフッ素洗口液でフッ素を歯に供給。ブクブクうがいをした後は、水ですすがないように。

就寝前の歯磨き後の使用がオススメです。